家・土地について
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不動産は私たちにとって大きな財産です。でも適切な手続きをとらなければあなたの権利が守れないかも知れません。不動産登記とは、皆さんの大切な財産である土地や建物の物理的な状況や権利関係を、公の帳簿である「登記簿」(登記記録)に記載(記録)して社会に公示することで、国民の権利と取引の安全を守る制度です。
司法書士は、このうち権利関係の登記について書類の作成や申請代理を行い、登記手続きを通じてあなたの権利保全のお手伝いをします。
たとえば…
- 土地を売ったとき、買ったとき(売買を原因に所有権の移転登記をします)
- 新しく建物を建てたとき(所有権の保存登記をします)
- 不動産を相続したとき(相続を原因に所有権の移転登記をします)
- 不動産をあげたとき、もらったとき(贈与を原因に所有権の移転登記をします)
- 住宅ローンで不動産を担保にお金を借りたとき(抵当権の設定登記をします)
- 住宅ローンでお金を借りていて返済が終わったとき(抵当権の抹消登記をします)
Q&A
- Q 土地の所有者が誰なのか知るにはどうしたら良いか?
- A 最寄りの法務局(登記所)で「登記事項証明書」を取得します。この登記事項証明書には土地や建物の面積や所有者の住所・氏名、差押、担保権(抵当権等)の有無などの情報が記載されています。この登記事項証明書は一般に公開されているため、すべての不動産について誰でも取得することができます。
- Q 知人の建物をマイホームとして買い受けるつもりだが、どのような事に気を付ければ良いか?
- A マイホームの購入は、人生において一大イベントです。そのため取引を安全に行うには細心の注意が必要となります。不動産の調査、売買契約書の作成はもちろんのこと、確実に名義変更ができるように、不動産に差押や抵当権等の障害となる権利がついていないかしっかりと確認した上で、登記申請に必要な書類(登記済権利証等)と引換えに金銭の授受を行うことが大切です。また、登記の際には登録免許税の軽減措置が受けられる場合もあります。
- Q 自分の持っている土地を、子供に譲り渡したいがどうすれば良いか?
- A 不動産を無償で譲り渡すときは、贈与を原因として名義変更することになります。この場合、税金関係(贈与税・不動産取得税)には注意したいところです。課税により思わぬ出費を強いられることがありますので、事前に確認しておくことが大切です。また、その土地が農地(田・畑)の場合、農業委員会等の許可が必要となります。
- Q 住宅ローンの返済が終わったが、その後はどうすれば良いか?
- A 不動産購入のために金融機関から融資を受けた場合、通常、不動産に対して担保権(抵当権等)が設定されます。その後返済を終えると、この抵当権等は役目を終えるのですが、自動的には抹消されません。抹消するためには、金融機関から必要書類の交付を受け、抹消登記申請手続きをする必要があります。
- Q 夫が亡くなり、不動産の名義が夫のままだがどうすれば良いか?
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A 相続登記をしないまま放置しておくと権利関係が複雑になり、登記が困難になることもあります。また、不動産について売買をしたり抵当権等の設定や抹消をするには、相続登記が完了していなければなりません。また、これまでは相続登記は、いつまでに済まさなければならないという期限はありませんでしたが、所有者不明土地問題を解消するため、不動産登記法が改正され、相続登記を義務化する法律が令和3年4月に制定されました(施行は令和6年4月予定)。
遺言の有無や戸籍の収集による相続人の調査、相続人全員で行う遺産分割協議書の作成など、相続登記は手続きが繁雑なケースが多いです。また、戸籍の収集についてはどの戸籍を取得すべきかの判断が難しい場合もありますので、専門家である司法書士にご相談ください。